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「配偶者居住権」が認められる条件

2018.10.10

今回は前回に引き続き「相続時の配偶者居住権」についてご説明いたします。


■「配偶者居住権」

さて、前回は「配偶者居住権」の大枠についてご説明いたしました。この配偶者居住権、では どんな条件のもとにこの権利が認められることになるのでしょうか?
実は被相続人の生前から当然に認められるものではなく、条件があります。

条件①遺産分割により配偶者居住権を取得する
条件②遺言により配偶者居住権の遺贈を受ける
条件③被相続人と配偶者の聞に死因贈与契約がなされる
この①~③のいずれかの事情が必要になります。つまり、「被相続人(夫)から承認される」か「相続人(子)から承認される」か、そして遺産分割協議書、遺言、死因贈与契約などきちんとした書面を残す必要もありますので、注意が必要です。

この「配偶者居住権」、登記も可能です。登記があれば第三者に対抗(権利を主張)できるのです。仮に妻と前妻の子が相続人の場合、妻と前妻の子は赤の他人、子にとっては、この配偶者居住権の登記された妻の住む家は、前回ご説明した「負担付所有権」となり、どうにもできない物件となります。万が一、子がこの家を第三者に売却しても、妻が亡くなるまでは第三者も無収入の上、どうにもできないということになります。
ちなみに、妻が増改築する場合や第三者に賃貸する場合等は、子(所有者)の承諾が必要です。
また通常の修繕費は妻の負担となります(法務省の見解によれば、固定資産税や借地物件の場合 の地代も妻の負担となるようです)。

この「配偶者居住権」が付いた負担付所有権、今後は売買される対象になるかもしれません。実はアメリ力では生命保険も売買されており、死亡保険金生命保険を契約者が売却、買主は元契約者が亡くなるまで保険金を払い続けます。契約者が亡くなれば保険金を手にできます。人の死を待つような生命保険をもビジネスにする、さすがはアメリ力、合理的というべきかどうか、というところです。