オーナー向け情報

シニア向け一般賃貸住宅を推進する為には何が必要か

今後、ますます必要性の高い
高齢者(シニア)向け一般賃貸住宅

 65歳以上の高齢者人口は3,514万人(2017年9月現在)、総人口に占める割合は27.7%となりました。75歳以上でも1,747万人(13.8%)で、ねんねんふえる傾向です。一人暮らしをするシニア層の方も増えています。賃貸業界においては、シニアの方が賃貸物件を借りることに関して、躊躇、敬遠しているケースが多くあります。今一度、未来のシニア向け一般賃貸住宅を推進する為には、何が必要なのか、何に気をつければ良いのかを改めて考えてみたいと思います。

【高齢者の方々が賃貸へ入居する理由】
 自然に考えると、まず一つは、自宅を購入するタイミングや機会がないまま、結果的に高齢になっても賃貸に住み続けているというケースです。二つめは、事情があり、自宅を所有していたが、売却する事になり、賃貸で暮らす事になったケース、この2通りと考えられます。

【高齢者の方々が求める賃貸住宅の条件】
①身内、家族が近い立地
 本人や家族が、万が一体調を崩したり、看病が必要な状況になったりする場合のことを考えると、できる限り家族が近くに住んでいた方が安心と考えます。
②病院、医療機関が近い立地
 かかり付けも、重病な場合も、近隣に、専門病院や、総合の医療機関があると安心と考えます。
③交通の利便性より静かに穏やかに暮らせる立地
 駅前、商業地など、一般入居者の方が好む立地はむしろ敬遠され、上記の必要な要件を満たす立地であれば、駅や商業地から離れていてもより静かに穏やかに暮らせる立地を好みます。最低限の交通手段(バスなどを含め)で、最低限の生活利便性(スーパー、薬局など)は必要とされます。なお、駐車場は不要と考えられます。
④バリアフリーになった物件
 階段や、段差など、高齢者にとって生活をする上での障害になる部分は避けたいと考えられます。1階やエレベーターのある物件が安心と考えられます。エントランスや廊下の広い物件が望まれます。
⑤生活に必要最低限な生活し易い設備状態
 必ずしも新しい設備を好むわけではありません。むしろ最先端な機能のついた設備(IH、TVモニターフォンなど)は、なかなか使用できないケースが多々あります。一昔前でも生活しやすい設備状態を望まれます。
⑥無理のない初期費用・家賃設定
 年金で生計を立てているケースも多く、家賃が家計を圧迫してしまうと長期的な居住が難しくなることも考えられます。安心して住んでいくためにも、無理のない初期費用・家賃設定が望まれます。
⑦保証人設定
 親族にて連帯保証人を引き受けてくれる人がいない場合が考えられます。家賃債務保証制度(高齢者住宅財団が連帯保証人)の活用も必要です。

【高齢者向け賃貸の為のオーナー・管理会社対応】
①国の支援措置
 高齢者住まい法により新規建設や住宅改修の支援措置が受けられます。その概要は建築費の10分の1、改修費の3分の1の補助が受けられたり、所得税、法人税、固定資産税の優遇が受けられたりするというものです。
②保険対応
 仮に高齢入居者の方が、亡くなってしまった場合の後対応の保険が出てきています。孤独死後の居室の原状回復に必要な特殊清掃やリフォーム、また賃料値引き分の保証もあります。
③見守り対応
 有料サービスですが、「安否確認」を行うセンサー設置、そのほか「生活相談」、「掃除や洗濯、買い物代行などの生活支援サービス」の設定を行う。また医療機関・介護サービス事業者との提携、連携も必要になります。