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台風などの災害で物件に被害があった場合の負担者は?

2019.11.11

台風などの災害で物件に被害があった場合の負担者は?

台風による大きな自然災害で被害に遭われた方々につきましては、心よりお見舞い申し上げます。

台風などの災害で賃貸住宅が被害を受けた場合の費用は、原則として賃貸人側の負担となり、修繕に関しては、民法により賃貸人の負担義務があると定められています。

第606条 賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。
賃貸人が賃貸物の保存に必要な行為をしようとするときは、賃借人はこれを拒むことができない。

このように、賃貸人には、入居者が賃貸住宅で通常の生活を送れるように賃貸物件を修繕する義務があるため、賃貸物件の所有者である賃貸人は、たとえ自然災害であっても建物に被害が出た場合には必要な修繕を行わなければなりません。しかし、台風被害を受けたものの中には、賃借人である入居者が負担しなければならない物もあります。そこで、どこまでが賃貸人の負担で、どこからが賃借人負担となるのかを知り、災害時のトラブルに備えることが大切です。

■建物被害について
外壁や屋根、窓ガラスや玄関ドアなど「建物」が損壊した場合は、賃貸人の負担となります。また、水道管やガス管、浄化槽やエアコンなどの設備の損傷に関しても賃貸人が負担すべき部分です。
今回のような大型の台風被害で多いのが、屋根の破片が飛んだり、雨どいが壊れたりする損傷です。
そこで、屋根や雨どいは目視ではチェックしにくい箇所ではありますが、損傷個所はないかを確認しておくことも大切です。

■家財道具の被害について
例えば、外壁や窓から雨水が侵入し、パソコンやテレビなどの電化製品が水濡れで壊れてしまったり、床上浸水により家具が水浸しになってしまう場合があります。このような場合は、窓ガラスや床板の張替は賃貸人負担となりますが、賃借人が揃えた家具家電の修理費用は賃借人の負担となります。もし、賃借人から災害による私物の被害の損害賠償請求をされた場合は、賃借人が加入している家財保険で対応してもらうようにしましょう。
しかし、賃貸人が必要な修繕をしていなかったために被害が大きくなり、その結果家財道具が破損したというような「賃貸人に責任が認められる場合」には、たとえ家財道具であっても賃貸人の責任となる場合がありますので、注意が必要です。

■他人に怪我をさせた場合
万が一、暴風雨により賃貸物件の屋根や外壁が剥がれ落ち、通行人を汚させてしまった場合は、賃貸人の責任になるのかは気になるところですが、このような場合、賃貸物件の所有者である賃貸人は損害賠償責任を負う場合があります。しかし、日ごろから建物をしっかりと管理していた場合は、損害賠償責任を負わなくてよいというケースもあります。

【被害を大きくしないための対策】
■賃貸人の対策
①建物の点検と修繕
⇒定期的なメンテナンスは自然災害のリスクを回避するだけでなく、建物の寿命を延ばすことにもつながりますので、台風後の今の状態を確認して必要があれば修繕を行いましょう。
②火災保険への加入
⇒建築時に加入している保険の内容を一度見直しをして、特約など必要があれば付帯する。

■賃借人の対策
①家財保険に加入
⇒一般的に家財保険に加入はしておりますが、初期費用を抑える為に火災保険の加入を拒む方もいます。
しかしいざという時の為、火災保険加入を必須としているケースもあります。
②屋外に置いている物を室内に避難させる
⇒ベランダや外廊下に植栽を飾ったり、自転車などの私物を置いている場合は、事前に通知して室内に入れてもらうようにする。

このように災害のリスクを軽減させるために、定期的な建物メンテナンスと、賃貸人と賃借人の双方の火災保険加入が重要です。11月24日開催の「火災保険セミナー」では賃貸人が入るべき火災保険や賃借人に入ってもらうべき保険の内容をお伝えしますので、ぜひ、ご参加くださいませ。