オーナー向け情報

賃貸住宅管理適正化法の制定について

賃貸住宅管理適正化法の制定について

■ なぜ法律が出来たのか?  

この法律が出来た、背景には一部の賃貸サブリース業者による不誠実な業務実態が明るみになったという事情があります。
例1、某大手不動産会社の「賃料減額取消訴訟問題」
→業績悪化を由郵に賃料を減額させたサブリース業者が業績が回復したにもかかわらず賃料を戻さなかった問題。100人を超える集団訴訟となりました。
例2、「かぼちゃの馬車事件」
→サブリース業者のスマートデイズが破綻し、約60億円の負債を抱えて倒産。残されたオーナーの多くが多額の損害を追う結果となりました。

こうした、不動産会社とオーナーとのトラブルが相次いだことで法制化が加速し、2020年6月に法律成立となりました。その実現に向けて、国は管理会社に対して ①管理業者の登録・業務に関する義務規定 ②サブリース業者の禁止行為と罰則規定 の2つのルールを定めました。

■ 法律の概要  

新法でのポイントは以下の通りです。
① 賃貸住宅管理業の登録の義務化
管理する事業者は、これまで任意登録だった【賃貸住宅管理業者登録制度】が義務化されました。法律の施行後、管理業を行うためには国土交通省の登録が必要となります。すでに登録している業者も法律の施行に合わせて新たに登録する必要となりました。

② 賃貸住宅管理業者の業務における義務
【1】業務管理者の配置
事務所ごとに「業務管理者」を配置する必要があります。ここでの業務管理者とは賃貸住宅管理業務において必要な知識及び能力を有するもので「宅地建物取引士」、「賃貸不動産経営管理士」が想定されています。
【2】管理受託契約締結前の重要事項の説明
オーナーに支払う賃料や、家賃の保証期間、サブリース契約解除の条件といった具体的な管理業務の内容・実施方法など重要事項についての書面を交付して説明が義務づけられました。
【3】財産の分別管理
管理する家賃などについては専用の保管口座を設けるなどの対策を行い、自己の固有財産と分けて管理しなければなりません。
【4】定期報告
業務の実施状況について、定期的に報告しなければなりません。

③ 規制となる取引形態
(A)受託管理方式  (B)サブリース方式

④ 禁止行為となるもの
【1】誇大広告の禁止
マスターリース契約(特定賃貸借契約)を結びたいサブリース業者や勧誘者がオーナーに対して契約条件について広告する際、以下の事項について「著しく事実に相違する表示をし、または実際のものよりも著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示」をすることを禁じました。
 例)支払い賃料(高い保証賃料を30年間変わらず払い続けます。など)、住宅の維持保全の実施、契約の解除に関する事項、省令に定める事項
【2】不当な勧誘などの禁止
重要事項説明などでオーナーに対して客観的事実とは異なる内容を説明することも禁止となります。
例えば、賃料は市況によって変動するものですが、それを知らないオーナーに対して『不況になれば市場の賃料が下がる。賃料が下がれば保証賃料の減額もありうる』という客観的事実を告げずに契約を結ぶと言った場合は不当なケースになります。

今回は、新しく施行される法律についての情報をお届けいたしました。当社以外で、賃貸管理を委託している会社がある際は契約内容を今一度ご確認されてはいかがでしょうか。
次回は、当法律でも注目されたサブリースについて掲載させていただきます。