オーナー向け情報

賃貸経営の経費の効果的な使い方

2021.01.10

賃貸経営の経費の効果的な使い方

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
先月は効果的な経費の使い方として減価償却経費について考えてみました。今月は、年の最初ということもあり、1年間の経費計画を立てるというテーマでご説明しますのでご一読ください。

これから、昨年の確定申告の準備をされるオーナー様も多いと思います。その際、昨年の実績から今年の経費計画を立ててみてはいかがでしょうか?
経費計画を立てる際、物件のキャッシュフローを正しく理解することが必要です。キャッシュフロー(CF)という言葉は聞きなれない方もいらっしゃるかと思いますが、『収入から支出を差し引きした収支、手元に残るお金の流れのこと』です。下の図は、船井総合研究所の会員企業より、全国82社の管理会社の取引オーナーからランダムに選出した物件のキャッシュフロー(CF)の平均値を表したものです。
(2018年度のデータです)

CFが適正かどうかの判定は、下記の青字のポイントを参照していただき、確認してみてください。

【データサンプル】
平均戸数: 17.37戸
最高戸数: 94戸
最低戸数:2戸
平均家賃:63,838円

■空室ロスは総潜在収入の10%以下
表の結果(平均値)は9.84%、約30%の物件が空室ロス10%以上でした。

■運営費用率は総潜在収入の20%以下
表の結果(平均値)は25.18%と適正範囲外でした。選出サンプルに修繕費のかかる築古物件が多かったことが起因している可能性があります。

■営業利益率は総潜在収入の70%以上
表の結果(平均値)は運営費が適正より多いため64.97%と適正範囲外でした。

■税引き前CFは総潜在収入の15%以上
表の結果(平均値)は22.25%、ただサンプル内には赤字物件も全体の13%ありました。

■返済倍率は営業利益÷返済額が130%以上
表の結果(平均値)は158.31%と適正範囲内でした。20%の物件で返済が終了しており、借入の残る物件の41%で基準値外となりました。

■損益分岐点は(運営費用+年間返済額)÷総潜在収入が75%以下
要は、運営費とローンの合計が家賃の75%以下であれば◎です。表の結果(平均値)は67.90%と適正範囲内でした。一方で残りの約32%は損益分岐点以下ということが分かり、収支バランスが崩れています。

確定申告は税理士さんにお願いしているから・・というオーナー様も、ぜひ今年のタイミングで、自分の物件のCFを表にしてみることをお薦め致します。
都内であれば空室ロスは10%以上は少ないですが、運営費用(コスト)は何%なのか、借入返済額は何%なのか、具体的に計算してみることで、新しい気づきが得られる可能性があります。

昨年度の実績がおおむね把握できたら、次は税金について考えてみます。下記は、個人の場合の所得税速算表です。皆様の物件、所得税は表の中でどの税率区分に該当しますでしょうか?

上記で赤囲みの箇所で、仮に年間の課税所得が2000万の場合を考えてみます。
■何もしない場合:
 2000×0.40-279.6=税金は520.4万
■計画していた修繕費200万を使った場合:
 1800×0.33-153.6=税金は440.4万(上記との差は80万円)

実質、200万の修繕が80万円引き(40%OFF)で行えていることと同様の効果が得られています。

コロナ禍で、在宅される方が増えてきているため、一段とセキュリティ対策、宅配ロッカー等のニーズが増しております。今年は経費計画を作成し、余力があれば物件への設備投資をしてみてはいかがでしょうか?

【インターホンのリニューアル例】 【宅配ロッカーとポストのリニューアル例】