オーナー向け情報

経費最適化編 賃貸経営の経費の効果的な使い方

2021.02.10

例年、冬になると火事が増加します。ストーブなどの暖房器具の使用や、鍋料理などのコンロ使用など、火を使う機会が増えることや、空気が乾燥してくるので火がつきやすく、燃え広がりやすくなることが原因となっています。春になってもまだまだ空気の乾燥は続きますので、冬~春にかけては火災に注意しましょう。今月号は、火災に関連して、消防点検について考えてみたいと思います。

早いもので、すべての住宅に火災警報器の設置が義務付けられたのが、2011年6月からでした。(「消防法第9条の2」※新築住宅は2006年~)当時、当社でも管理物件すべてに報知器を設置するため、大量に仕入れ、消防業者さんの協力を得ながら全物件への導入を促進しておりました。
火災報知器のバッテリー寿命は10年程度とされていますので、ここ数年、入居者さんから電池切れの報告電話をいただくケースが増えてきました。
先日インターネットで火災報知器を調べていたら、少し価格が高騰していましたので、まとめ交換、寿命切れなどにより在庫が少なくなっているものと推測します。

火災早期発見のために

火災警報器の設置は、火災の早期発見により避難や延焼のリスクを軽減するために義務付けられました。火災による死者の【約7割】が住宅火災によって命を落としています。(2000年度 消防庁データ)また実際に、警報機の有・無では、死者数と焼損床面積は約半分というデータも出ています。(消防庁ホームページ)
共同住宅の場合、特殊な要件を除けば、延床500㎡以上(地上3階建ての場合は300㎡以上)の建物には自動火災設備が入っていますので、別で警報機を住宅に設置する必要はありません。規模が上記以下の建物の場合(戸建も含む)は、きちんと住戸内に設置されているかを確認する必要があります。(罰則規定はありませんが、マンションの場合は他人の命にかかわるものなので取付を推奨します。)
2001年の新宿歌舞伎町の雑居ビル火災では、負傷者3人、44人の方が亡くなられました。(ほとんどの方が火傷ではなく、煙を吸い込んだことによる一酸化炭素中毒死といわれてます)被害が大きくなった背景には、

ビル内の通路には荷物が置いてあり避難経路に不十分だった
報知器は誤報が多かったので電源を切られていた
防火扉も荷物で作動しなかった
内装工事の際に、報知器が天井裏に隠されてしまっていたこと
避難器具が無い・置いてあるが機能しない状態であったこと
消防署の是正指示に向き合わなかったこと…等々

ビルの防火管理がきちんとなされていなかったことにより、深刻な被害に発展したため、ビルの所有者・関係者は逮捕され、民事裁判での最終的な支払い総額は約8億8600万といわれています。この事故を機に防火意識が高まり、翌年、消防法が改正され、管理者の法的責任も大きくなりました。

消防設備の点検を忘れずに

消防法では、建物の規模や用途により必要な消防設備の設置を義務付けしています。(設置命令違反の場合、1年以上の懲役または100万円以下の罰金)たま、消防設備のある建物は、6カ月に1回の機器点検と1年に1回の総合点検を義務付けされています。共同住宅・テナントビルの場合は、点検をした上で、3年に1回、管轄消防署へ書類で報告することも義務付けされています。(点検・報告を怠った場合は30万円以下の罰金または勾留処分)その他、賃貸オーナー様にかかわるものとしては、防火管理者を選任する必要があるケースです。収容人数50人以上(特定の人)のマンションや、病院や飲食店等(不特定多数の人の出入りがある施設)を併用した収容人数30人以上のマンションの場合は、防火管理者を選任しなければなりません。防火管理者がいなければ、点検報告書を作成しても、消防署が受理してくれません。東京消防庁のホームページから管理者講習に申込し、2日間の座学講習を受けることで取得することができます。

消防設備

賃貸マンションで点検が義務付けられている頻出設備には、下記のようなものがあります。

一回の点検で最大限のパフォーマンスを!

毎年の点検だけでなく、機器や器具のリニューアルについても費用のかかることなので、オーナー様の悩みの種にもなりがちですが、先の例のように人命に関わる要素なので、必要経費として捉えていただき、メンテナンスをきちんと行うことで入居者さんにも安心して住んでいただけるように心がけることが大切です。
当社では、依頼をいただいている管理物件では、

消火器の交換や点検
防点検の手配と不在時の立会業務
火災報知器のまとめ交換
機器のリニューアルの相談
防火管理者業務の代行

などをオーナー様に代わって行っております。

依頼をいただいたからには、1回の点検で最大限のパフォーマンスを出せるよう、入居者さんへのアナウンスとアポイント取りをしっかりと行い、なるべく全住戸で実施できるように努めております。(今までも、どうしても都合が合わない方を除き、ほぼすべての住戸の点検を行っています)

また、マンションの排水管洗浄と同日で実施することにより、在宅率を高めたり、入居者さんへの他の用事を一緒に済ませたり等、入居者さんの満足度向上につながるように工夫しております。

もし、今月号をお読みになって、消防点検について関心を持っていただけましたら、消火器1本の交換から承りますので、ご相談いただければと思います。